私たちが生活する上で欠かせない「お金」のこと。
今まで勉強する機会ってあまりありませんでしたよね。
学校でも家庭でもお金の話はタブーとされてしまっていたり…
ただ、お金の「常識」を知らないだけで損をしてしまっている可能性もあるのです。
そしてお金の勉強をするのであれば、最初に知っていた方が良いこと、それが「インフレ」なんです。
「言葉は聞いたことあるし何となく分かるんだけど…」という方は多いと思いますが、きちんと理解されている方はもしかしたら少ないのかもしれません。
今回はそんな「インフレ」についてお勉強していきたいと思います〜!!
これだけ毎日お金と共に生活していても正確に答えられる人も少ないのではないでしょうか?
【筆者プロフィール】
会社員から出産を機会に専業主婦に。そこでバブルの金銭感覚の洗礼を受ける。
赤字家計転落からの脱却をするべくお金の勉強を始める。
どうせ勉強するなら人に教えられるようになりたいとフィナンシャル・プランナー(CFP®)資格を取得し、その後セミナー講師をメインに独立開業。
初心者や子どもにもわかりやすく伝えることを心掛けている。
もともとゲーム好きだったことから、カードゲームを使った研修「G トレ」に参画。
夢は、日本中の子どもたちと一緒にGトレをやること。
お金の役割は3つ。実はお金自体には価値がない!?
お金には3つの役割がありますがご存知でしょうか?
「インフレ」について知る前に「お金」についておさらいをしていきましょう!
1.モノやサービスと交換する
お金の1つ目の役割・機能は『モノやサービスと交換する』です。
買い物をするとき、お金を払いますよね。
これは商品やサービスとお金を交換しているのです。
100円は誰にとっても同じ100円なので、100円の商品であれば、100円というお金と交換することができます。
私たちは毎日、モノやサービスとお金を交換しながら生活しているのです。
2.モノやサービスの価値を計るモノサシ
2つ目の役割・機能は『価値の基準となるモノサシ』です。
モノやサービスに値段がついていなかったらどうでしょう?
いくら払ったらいいかわからないし、モノやサービスの価値が妥当かどうかの判断もできません。
この商品は500円、あの商品は1000円…と金額が提示されているから支払いに迷うことはないし、自分にとって高い・安い、必要・不要など判断することができます。
つまり、モノやサービスの価値を計るときの基準になっているのです。
3.価値を保存できる
3つ目の役割・機能は『価値を保存できる』です。
お金は、財布や貯金箱、銀行などで保存することができます。
モノやサービスとの交換は、いつ起こるかわかりません。
必要なときに、なくなってしまうようなものでは交換することができません。
そのため、価値を保存できなくてはいけません。
ちなみに、銀行預金に保存しておけば利息という ”おまけ” もつきます。
以上が、お金の持つ3つの役割・機能です。
何となくお金の本質の部分を理解して頂けたでしょうか?
これまで生活していく中で、当然のように身についていることかもしれませんが、改めて考えるととても大切な物だと再認識できますよね。
ではここから本題である『インフレ』についてお話ししていきます!
『インフレ』とは?インフレが起こると、お金の価値が下がるの?
インフレ(インフレーション)とは、モノやサービスの値段の水準が継続的に上がっていく状態のことを言います。
モノやサービスの値段は、短期的に見ると上下しますが、10年、20年、30年と長期間になると上がっていきます。
総務省統計局:消費者物価指数(総合)2020年基準より作成
↑こちらの消費者物価指数を見てみましょう。
消費者物価指数は、私たち消費者が購入するモノやサービスの小売価格の変動を調査した経済指標です。
現在は2020年が基準年で数値が100となっています。
2020年と比べて10年前の2010年は94.8。
モノやサービスの値段が安かったことがわかりますね。
言い換えれば、2010年前に100万円で買えたものが、2020年では同じ金額で買うことができないということです。
つまり、2010年の100万円は2020年には100万円の価値と同じではないということです。
どうして、モノやサービスは値上がりしていくの?
なぜ、モノやサービスは値上がりしていくのでしょうか?
それには、大きく2つの理由があります。
1.モノの値段は需要と供給で決まる
売りたい人と買いたい人がいて、モノやサービスの売買が成立します。
これが需要と供給の仕組みです。
売りたい人と買いたい人の数が、同じなら値段を買える必要はありません。
しかし買いたい人が多かったら、全員買うことはできませんよね。
そこで売る側が少し値段を上げると、高くても買いたいという人だけが買ようになります。
つまり、【需要>供給】になるとモノやサービスの値段が上がるのです。
反対に【需要<供給】になるとモノやサービスの値段は下落します。
2.輸入原材料や原油価格の高騰
2つ目の理由は、モノやサービスを作るための原材料が高くなっていることです。
モノやサービスの値段は、需要と供給で決まるとお伝えしましたが、原材料も関わっています。
多くの企業が欲しいと思う原材料は値段が上がるのです。
さらに、現在は原油価格も高騰しています。
すると、配送業などのガゾリン代に影響を与えます。
人件費も増加しているの今日だと、その分をサービスの価格に転嫁をしなければならないのです。
ここ10年間での物価はどのくらい変化したの?
それでは、2022と2012年でどのくらい値段が変わったか比べてみましょう。
食パンは436円が464円になり、106%になっています。
インスタントコーヒーや牛丼などは特に高く、120%以上の値段になっています。
例えば、100万円で牛丼が何杯食べられるか計算してみると…
2012年では約2,950杯ですが、2022年では約2,326杯です。
10年間で624杯分も100万円の価値は変化しているのです。
つまり、お金の価値が下がっているということになりますね。
インフレでお金の価値が下がると言いましたが、本来のインフレは、モノやサービスの値段が上がることで、企業の収益が増え、働いている人の給与も増え、消費が活発になるなど景気の拡大が見込めることです。
しかし、給与や消費が活発にならなず、モノやサービスの値段だけが上がる悪いインフレというのもあります。
このようなインフレは家計を圧迫してしまいます。だからこそ、対策が必要なのです。
お金はそのまま置いておかずに「運用」をしよう!
モノやサービスの値段が上がる中、お金も同じように増えていけばいいのですが、現実はそうではありません。
2022年3月現在、メガバンクの普通預金の金利は、0.001%です。(ネット銀行ではもう少し高い場合もあります。)
100万円を預けたとしても、1年間で受け取ることのできる利息は10円(税引き前)です。
10年経っても100円しか増えないのでは牛丼1杯分も増えません。
10年後も2,950杯の牛丼を食べようと思ったら、127万円必要です。
つまり、現在と同じような生活は預金しているだけでは実現しないのです。
そこで目を向けたいのが、お金を増やすこと、投資です。
投資はギャンブルではありません。
投資された資金は、企業などの活動資金となり、事業の拡大、新しいモノやサービスの開発、提供によって、売上が増大していきます。その結果私たちの生活の質が向上したり、便利になったりします。
売れる商品が開発できた企業は、株価が上がったり、勤めている人のお給料が増えたりします。
このように、投資は自分だけでなく、社会全体ともに資産も成長していくモノなのです。
これからの時代の新常識は、貯めるだけでなく、貯める&増やすことでお金の持つ価値を将来も維持してくことです。
子どもや若い世代に、お金の基礎知識・資産運用について教えていくことが新時代を築くために大切だと考えています。
誰でも遊べるカードゲームを使ったお金の学習ができる「Gトレ」を是非、お子さんや生徒、新社会人に向けて実施してみませんか?
まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。